Theory
動けなくなる仕組み
頭では分かっているのに、動けない。その理由を、気持ちではなく仕組みとして順番に見ていきます。
入口
頭では分かっているのに、動けない。
やるべきことは分かっている。やり方も学んできた。それなのに、ある一定のところまで進むと、なぜか止まる。
これは意志が弱いからでも、努力が足りないからでもありません。止まるのには、止まるだけの仕組みがあります。
燃料
恐怖を燃料にするか、喜びを燃料にするか。
失敗への恐怖、果たすべき義務、誰かからの承認。こうした外の燃料で走っていると、動くほど消耗し、供給が止まった瞬間に動けなくなります。燃え尽きとは、この状態のことです。
休んで回復しても、燃料の種類が同じなら、また空になる。分野ごとの対策をすべて試しても疲弊が続くのは、そのためです。
外の燃料
恐怖・義務・承認
「〜ねばならない」
動くほど消耗する
内の燃料
喜び
「〜したい」
動くほど、内側から燃料が生まれる
分かれ道
怖くても動くか。怖いから、動かないか。
心理学者S・J・ラックマンらは、落下傘部隊の訓練生が初めて飛び降りるときの、体の反応と行動を調べました。そこには、三つのグループがいました。
体が強く反応し、飛べなかった人
体の反応がほとんどなく、軽々と飛んだ人
飛べなかった人と同じように体が強く反応しながら、それでも飛んだ人
勇気があったのは、三つ目のグループです。
怖さは、飛べなかった人と変わりませんでした。分けたのは、飛んだか、飛ばなかったか。それだけです。
勇気から動き出した瞬間、やらされる力が、内側から湧いてくる力に変わります。
参考:S・J・ラックマンによる勇気の研究
勇気の再定義
勇気とは、怖いまま一歩動くこと。
恐れがないこと、ではない。強い人だけが持つ、生まれつきの性質、でもない。決断、ですらない。決めても動けない人がいるから。
勇気
他人も、過去も、未来も変えられない。変えられるのは、自分だけです。
責任の所在を自分に取り戻し、
怖いまま一歩動くこと。
喜びを燃料にするには、勇気を通るしかありません。ワープはできないのです。
「自信がないから、動けない」。そう感じるかもしれません。でも、怖くていい。不安があっていい。自信なんて、なくていい。「自信ができてからやる」は、飛び降りない、ということです。
クライアントのためなら、言いにくいことも言えた。誰かのためなら、怖くても動けたことがあるはずです。それは、あなたが勇気を使える証拠です。ないのは勇気ではなく、それを自分のために使う許可です。
勇気とは、自分の側に立つこと。自分の味方をすることです。
