アセチルコリン

記憶を高める

アセチルコリンとは

アセチルコリン(Acetylcholine,ACh)は副交感神経や運動神経の末端(シナプス)から放出される神経伝達物質の一つです。副交感神経系のすべてのシナプスでの情報伝達はアセチルコリンが使われています。また骨格筋に向かう神経伝達物質として作用します。

アセチルコリンの作用

アセチルコリンの身体に対する作用は次の通りです。

副交感神経の活性化

海馬での記憶の形成

認知機能

学習機能

集中力

レム睡眠

アセチルコリンは身体全体を休憩・回復・リラックスモードに切り替えます。

アセチルコリン中枢神経系

アセチルコリンを伝達物質とする中枢神経系。学習や記憶、覚醒、睡眠といった活動を司っています。

アセチルコリン神経系

アセチルコリンを分泌している箇所アセチルコリンが流れていく箇所
Ch1内側中隔野海馬
Ch2対角帯垂直脚海馬
Ch3対角帯水平脚嗅球
Ch4マイネルト基底核、無名質大脳皮質、扁桃体
Ch5脚橋被蓋核視床
Ch6背外側被蓋核視床
Ch7内側手綱核脚間核
Ch8二丘傍核上丘

アセチルコリン末梢神経系

中枢神経系から身体の各部へと伸びる末梢神経系では、アセチルコリンは副交感神経を優位にします。

効果器アセチルコリンの作用
瞳孔収縮
涙腺涙が出る
唾液腺唾液が分泌促進
心臓心拍数減少
白血球減少
血圧降下
血管拡張
呼吸抑制
気管収縮
胃液分泌促進、平滑筋収縮
消化運動促進
肝臓グリコーゲン合成
膵臓インスリン分泌促進
膀胱排尿筋の収縮(排尿促進)
陰茎勃起
代謝同化作用